写真:長谷裕太郎写真事務所

民藝の美 民藝とは何か

「茲に陳列してある品々は次のような事柄を語っています。非凡な天才の芸術家ばかりではなく、平凡な一介の職人でも、かくの如く美しいものを作ることが出来たとか、贅沢な高価なものだけに高い美があるのではなく、一般民衆の実用品のなかにこそ健康な美が宿っているとか、観賞するために造られた美術工芸品だけが美しいものではなく、寧ろ用いるために造られた実用品の中にこそ真の美しさが表現されると云う事実を具体的に見ることが出来るのです。そして健康な美、無事な美がどんなものであるかが、誠実な仕事で、簡素な素朴なものが如何に美しいか、渋さの美しさが如何に高い美であるかが理解されるだろうと思われます。」      (吉田璋也)

生活と美 新作民藝運動

昭和6年、吉田璋也は民藝の美を現代の生活に取り入れるために、新作民藝運動を鳥取の地で興こしました。鳥取の民藝運動は地方の民藝運動のうちで、最も早く特色もあり大きな成果を収めました。陶芸のみならず、木工・家具・染織・竹工・漆工・金工・石工・和紙・建築などの諸職に及び、この地の材料で伝統的な技法により現代の生活に沿った暮らしの工芸を次々と生み出してゆきました。
幾多の困難を乗り越えながらも、ものづくりを続ける吉田璋也のことを、河井寛次郎は「民藝の母」とも呼んでいます。その精力的な活動は、美と生活を結ぶことは、よりよい社会をつくることになるという信念に導かれたものでした。

  • 写真3点 撮影:白岡 晃

吉田璋也 民藝のプロデューサー

吉田璋也は新作民藝の流通・販売体制を確立するため、昭和7年「たくみ工芸店」を鳥取に開き、翌年には東京西銀座に支店を設け、戦時中は中国で新作民藝運動を展開し「華北生活工芸店」を開きました。昭和24年には、鳥取民藝美術館・鳥取民藝協会・鳥取民藝協団をつくり戦後の鳥取の民藝運動の骨格が整います。民藝美術館はさらに広がりをみせ、昭和37年に生活的美術館として「たくみ割烹店」を、昭和39年に鳥取民藝美術館の別館として「湖山池阿弥陀堂」を建てます。吉田璋也は新作民藝の企画・意匠・生産・流通・教育普及のために組織をまとめ、施設を作り、自らからデザインすることができる「民藝のプロデューサー」を自認し、民藝運動にその一生をささげました。

鳥取たくみ工芸店

昭和7年に創業した日本で初めての民藝専門店です。店名は民藝の生みの親「柳宗悦」により命名されました。鳥取を中心に全国の陶器、硝子、木工、染織品などの民藝品を取り扱っております。
営業時間:10:00~18:00
定休日:水曜日
TEL 0857-26-2367
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たくみ割烹店

たくみ割烹店は、吉田璋也がデザインした空間で民藝品を使って味わう「生活的美術館」として昭和37年に開店しました。名物はしゃぶしゃぶのルーツといわれる「すすぎ鍋」です。
営業時間:11:30~14:00 / 17:00~21:00(ラストオーダー20:00)
定休日:水曜日
TEL 0857-26-6355

湖山池阿弥陀堂

吉田璋也が昭和39年、湖山池の自然美を鑑賞する施設として建設しました。窓から望む3つの島を阿弥陀三尊になぞらえて、阿弥陀堂と名付けました。国登録有形文化財建造物に指定されています。
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ご予約はお電話で承ります。 TEL 0857-26-2367
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アクセス

  • >鳥取民藝美術館
    〒680-0831 鳥取県鳥取市栄町651
    専用🄿なし
    10:00~17:00(水曜定休)
    TEL 0857-26-2367(鳥取たくみ工芸店と共通)

    >鳥取たくみ工芸店(隣接)
    〒680-0831 鳥取県鳥取市栄町651
    10:00~18:00(水曜定休)
    専用🄿なし
    TEL 0857-26-2367

    >たくみ割烹店(隣接)
    〒680-0831 鳥取県鳥取市栄町653
    11:30~14:00 / 17:00~21:00(水曜定休)
    専用🄿なし
    TEL 0857-26-6355

お問い合わせ

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